ZDL (ZAKShare Distributed Ledger)の特徴

ZAKZAKと共同開発のDistributed Ledger(以下、ZDL)と呼ぶ独自の分散台帳を使用しプライベートチェーンの構築を可能とします。公共事業の競争入札、会員権売買、地域医療情報共有、地域振興ポイント、オンラインゲームのトークンおよびショッピングモールのポイントなど、応用方法は多様です。多くの人が安心して使えるよう、ブロックチェーンとデジタル署名を組み合わせたシステムとして高度なセキュリティを提供します。

内部不正防止

トークンを扱う場合、どのような企業でも最終的には鍵管理が問題になります。大企業であっても、実際に働いているのは個人で、個人に依存した鍵管理となります。ZAKZAKでは、鍵管理における内部不正予防のために、承認ノードの秘密鍵は、秘密分散法により秘密鍵を分散して複数の管理者により分散値が管理されます。各分散値は、それだけでは秘密鍵を復元することができない意味のない値に過ぎません。複数の管理者が持つ秘密鍵の分散値がないと承認ノードを起動することができないため、エンジニアや管理者個人による不正から守ります。大切な秘密鍵を1人の経営者が管理したために問題になったケースがありますが、ZAKZAKの分散管理では、1人の管理者に依存するようなこともないため、万一、管理者不在となった場合でもシステムを継続稼働することができます。

デジタル署名と秘密分散

デジタル署名に使用する秘密鍵を「アプリ」と「RFIDカード」等のデバイスに分散し別々に保管できます。署名時には、分散情報から秘密鍵を復元、署名後は秘密鍵を即時破棄し、高度なセキュリティを実現します。秘密分散によりデバイスを紛失した場合でも秘密鍵が漏洩することはありません。また、秘密鍵の分散値をネットから切り離すためハッキングの心配がありません。万が一秘密分散のデバイスが破損あるいは紛失した場合は、残りの秘密鍵の分散値から秘密鍵を復元することができ安全です。

プライベートチェーンの維持

ZDLのノードは、IOT機器にも搭載できるほど超軽量化がなされており、一般的なクラウドサーバに加えて、パソコン、スマートフォン、IOT機器等多様なデバイスに搭載し、多くのノードを構成できるよう設計されています。小規模なプライベートチェーンでの動作も可能としますが、多くのノードで分散して大規模なプライベートチェーンを維持します。大規模に分散することで、外部攻撃から情報を守り、災害にも強いプライベートチェーンを実現します。
現在、ビットコインやイーサリアムのノード数はそれぞれ1万ノード程度です。これ以上ノードを増やした場合に、これまで以上にチェーンのフォークによる衝突が発生しパフォーマンスは頭打ち、あるいは低下する懸念があります。ZAKZAKでは、数十万、数百万以上の無限ノード数でもパフォーマンスが発揮する用に設計されています。多様なアプリにバンドルして搭載し、コミュニティ毎のプライベートチェーンを構成します。

コミュニティ・メカニズム

ZDLはコミュニティIDを持ちます。このコミュニティ機構によりコミュニティ毎に経済圏を持つことができます。ERC20のdeploy addressと似ています。ただし、ERC20はEthereum上で動作するのに対して、ZDLでは、個々のコミュニティを独立して実装することができます。アプリケーションにコミュニティIDを割り当てることにより、アプリケーション毎のコミュニティを形成します。公共事業の競争入札、会員権売買、地域医療情報共有、地域振興ポイント、オンラインゲームのトークンおよびショッピングモールのポイントなど、応用方法は多様です。

Proof of Zone

ZDLの承認処理ではでは、ゾーン毎の承認者による署名とします。IOT機器にも搭載するため電力消費の大きいマイニングは行いません。ゾーン毎にトークン量を管理、ゾーン内でのトークンの移動は送金元および承認ノードの署名のみで実現します。トークンの送信における承認は、送信者の署名に加えてゾーン内の承認者の署名を持って完了します。ゾーンを超えたトークンの移動には、相手ゾーンとの相互承認を要します。ゾーンの規模は、全国規模、地方規模、小コミュニティ規模あるいはファミリー規模等、利用目的によって構成します。

パフォーマンス

ZDLでは、トランザクションあたり1~1.5msec程度の処理速度を実現(AWS t3.microで測定の参考値)。Bitcoinの数十分、Ethereumの数分、Rippleの数秒と比べ超高速に動作します。
ZDLのノードは10MB程度の小さなコアモジュールおよびアドレス毎のデータ領域で実現します。一般的な暗号通貨は、全トランザクションを全ノードで保存するため、自身の無関係なデータも全て保存するため、例えばイーサリアムでは、数百GB以上の膨大なデータ量となります。ZDLでは、一般的なノードは必要な情報しか保持しないため、10000分の1程度、あるいはそれ以下の情報、承認ノードであっても100分の1程度の情報量で実現します。